歴史

フィンドホーン財団は、スコットランドの北東部にある、フィンドホーン・コミュニティ(生活共同体)の教育・組織的活動の中枢組織。日本では"フィンドホーン"として知られていますが、実はそれは近隣する村の名称です。これを敬うためにも、中枢機関はフィンドホーン財団、そしてその周りに発展している"集まり"はフィンドホーン・コミュニティと名称を区別しています。もともと発生当初のコミュニティは、小さなスケールで中心となる組織の必要は無く、財団もコミュニティも同一体でした。

1962年 1962年、コミュニティはアイリーン&ピーター・キャディ夫妻と友人のドロシー・マクリーンによって始まる。
もともと3人とも、各自しっかりしたスピリチュアルなトレーニングの基盤があり、「神」の声に従うことを大切にしていた。
1957年にスコットランド北東部を始めて訪れた3人は、落ちぶれていたクルーニー・ホテルを、アイリーンの受けていた内なる声からのガイダンスによって、それらをピーターが実践していく経営をし、4ツ星ホテルになるまで成功させる。
しかし、数年後には移動を命じられ、そしてその移動先の勤めていたホテルをクビに。アイリーン&ピーター夫妻と3人の子どもたち、そしてドロシーは、フィンドホーン湾に面した荒地に一台のキャラバンカーで一時的に移り住む結果となる。
お金も少なく、生活のためにその荒地に野菜を作り始める。そんな中、ドロシーは植物のディーバ(精霊)達とつながることを学びはじめた。それらのディーバからのメッセージを実践し、乾燥した砂地の土壌と気候からは、通常育つはずのない種類の植物が育ち始める。出来るはずのない立派な野菜が採れ、中には巨大なキャベツが採れたことから評判になり、土壌学者などが調べに来るほどに。
これらの出来事は、自然界の精霊と人間の相互協力による、新たな可能性の広がりを人々に明らかにした。 自然の精霊との共同作業による野菜作りから、この場所に魅かれた人々が加わるようになってコミュニティが形成されるようになる。
このように、コミュニティ生活は、アイリーンの内なる「神」に耳を傾けること、ピーターの直感力と行動力、ドロシーの自然の智恵とのコミュニケーションによって、しだいに神につながることや自然との共存の大切さを中心として世の中に知られ、広がっていくようになる。
1965年 【フィンドホーン・ガーデン】についての 初ラジオ放送。
1967年 アイリーンのガイダンスをまとめた本を出版し、よりコミュニティは知られるようになる。
1969 年 BBC放送がコミュニティについて初テレビ放映。
1970 年 アメリカのスピリチュアル・ティーチャーであるディビッド・シュパングラーは、パートナーのマートル・グラインズとコミュニティを訪問。2人は、コミュニティ生活の中で起こるスピリチュアルな教育プロセスを明確化する手助けをする。これが、【体験週間】の基本構造を確立することになった。このことにより、コミュニティは教育機関として強化され、そしてコミュニティ生活の中での教育過程が意識化されていく。このころのメンバー数は20人から50人に増える。そして、翌年の71年には、100人へ。
1972 年 コミュニティはフィンドホーン財団となり、スコットランドの慈善教育財団として法的に認められる。
1973 年 マスコミからも注目を受けるようになり、当時のBBC放送は、コミュニティを再三にわたって紹介。
1975 年 キャディ夫妻らが働いていたクルーニー・ホテルを買い取り「クルーニー・ヒル・カレッジ」と改称。メンバーや短期滞在者の宿泊や、ワークショップのための施設として利用するようになる。
また「フィンドホーンの魔法(英語版)」が出版され、この時期から世界的に新聞や雑誌に取り扱われる。
1978年 ジョイ・ドレイクとキャシィ・テイラーによってトランスフォーメーション・ゲームが根付き始める。トランスフォーメーション・ゲームとは、人生の中での変容においてのキーポイントを 遊び心とともに、理解する手助けをしてくれるボードゲーム。
1980年代後半 【エコ・ビレッジ計画】が始まる。エコ・ビレッジとは、本来の生命の基盤である【真のつながり】を地球そして世界レベルで見ていき、精神・文化・経済そして環境面すべてを含めて維持可能な、人と精霊・自然の関係とつながりを表現し、次世代へと続けていける村づくりをしていくこと。これは現在でもつづく課題である。
1992年 フィンドホーン財団と国連のつながりが、リオデジャネイロで開催されたアースサミットで始まる。
その後、ユネスコと共同で平和をテーマにしたイベントを主催するなど、国連との協力関係を深めていった。
特に、フィンドホーン財団とユネスコの結びつきは強く、サステイナブルコミュニティをテーマにした94年のフィンドホーン国際会議にも、ユネスコの支援を受けている。
1995年 国連成立50周年において「平和活動に実績のある50のコミュニティのひとつ」として表彰を受ける。
1997年 国連から世界的役割を高く評価され、NGO(非政府組織)として正式に認可された。また、エコビレッジ・トレーニングを開始。これは、国連にも正式に認められているトレーニングで、毎年、世界各国からの多くの人々が参加している。
2002年 独自の「地域通貨(EKO) 」を導入。
2004年 アイリーンがMBE(大英帝国勲章メンバー:首相の推薦によって、英国女王から与えられる勲章)を授与。精神・スピリチュアル分野の研究を通して、民間に確固とした影響を与えた人として選ばれ、社会的にその栄誉を讃えられる。
2006年 アイリーン・キャディ が12月13日に89歳で静かに他界する。
2009年 ドロシー・マクリーンがエルダー(長老)としてフィンドホーンに移住してくる。

フィンドホーン財団が実践しようとしている生き方の基盤は「地球規模での奉仕・意識革命」「自然との調和」そして「全ての人・物に存在する"聖なるもの"への認識」の3つ。
これらの基盤をもとにした意識的な営みを実践したい人たちが集まり、創設者を偶像化せず、教義のようなものは持たず、多くの人々をその地に招き入れ、また送りだし、世界にある主要な宗教を、それぞれ"内なるもの"につながる多数の"道"の一つとして認識、受容している。
今現在も健全に活動し、絶えず変化、成長しつづけているその組織は"人類の実験室"のような役割をしている。 アイリーン・キャディ は2006年12月13日に89歳で静かに他界する。
ピーター・キャディは79年にコミュニティを離れ、94年に他界している。
ドロシー・マクリーンは2009年にフィンドホーンに戻り、静かに暮らす中で「自然との調和」というテーマを彼女の存在を通して私たちに投げかけ続けている。

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